生まれたばかりの小さな命は、これまで安全だった母親のおなかの中から出てきて不安でいっぱいです。泣いている赤ちゃんが幸せな笑顔になるよう、 赤ちゃん が心地よく感じてくれる 抱っこの仕方 で、赤ちゃんを安心させてあげたいものです。
赤ちゃんが心地よく感じる抱っこの仕方
赤ちゃんが一番落ち着くのはC型抱っこ
生まれてから3ヶ月程度経過するまでは、赤ちゃんはいわゆる「首が座っていない」状態で非常に不安定です。赤ちゃんは長い間母親のお腹の中で丸くなって胎盤というゆりかごの中で心地よく眠っていましたから、外の世界でも心地よい姿勢は同じです。
赤ちゃんが一番落ち着くのは「C型抱っこ」や「まんまる抱っこ」と呼ばれている、赤ちゃんの背中が丸くなるような抱っこの仕方です。
赤ちゃんを仰向けに寝かせることは特に問題なく、赤ちゃんも背筋をピンと伸ばして寝るのも嫌いではないのですが、横抱き抱っこをしてもらい背中を少し丸めて寝る方が好きなようです。
C型抱っこやまんまる抱っこをするには、スリングを使用すると上手に抱っこができます。スリングとはハンモックのように布の中に赤ちゃんを入れて斜めがけにするもので、赤ちゃんは抱っこしている人とぴったりくっついているため、心音や血液音を聞くことができ安心します。
そしてスリングの中では背中を少し丸めてまるで母親の胎内に戻ったような姿勢になるので心地よいのです。
赤ちゃんは鼓動や血液音で安心します
赤ちゃんが泣き止む音として意外であり有名なのが「ポリ袋のガサガサという音」ですが、このことから赤ちゃんは母親の胎内で聞いていた音を聞くと安心することがわかっています。
赤ちゃんは人の鼓動や血液音を聞くことで安心しますので、ぐずっている赤ちゃんを抱っこするときは、心音が聞こえるように、抱っこしている人の胸に赤ちゃんの耳をそっと引き寄せてあげると、赤ちゃんは落ち着きます。
腕だけで抱くのではなく胸全体を使って
小さな赤ちゃんは、大人の手のひらに頭がすっぽり入ってしまうほどの大きさです。片方の手で赤ちゃんの首から頭部を支え、もう片方の手でお尻を支えれば横抱っこができます。しかしながら抱っこされている赤ちゃんからしてみれば、この体制は不安定です。
手や腕だけを使って抱っこするのではなく、赤ちゃんを抱き上げたら大人の広い胸全体で赤ちゃんを受け止めるように横抱っこしてあげてください。
赤ちゃんは大人の温かい胸に触れていることで安定しますし、何よりも心音や血液音が聞こえているので心地よい状態となります。抱っこしている方も腕が疲れてしまいますので、胸と腕で赤ちゃんを包み込むように抱っこすれば腕の疲れも抑えることができます。
首をしっかり支えて縦抱っこ
赤ちゃんがミルクを飲んだ後のゲップをサポートしてあげるために、縦抱っこの必要があります。まだ首が座っていない赤ちゃんを縦抱っこするのは頭が安定せず大人が臆病になりがちですが、怖がって抱っこをする方が危険です。
しっかりと赤ちゃんの首根っこを親指と薬指と小指で掴み、残った人差し指と中指で頭部を支えます。この3点で頭を支えれば、赤ちゃんの重たい頭もグラグラしません。
反対側の手で赤ちゃんのお尻を抱えたら、ゆっくり頭部を自分の肩か胸にもたれかけさせてあげてください。首がすわるまでは、縦抱っこの間は赤ちゃんの頭部から絶対に手を離さないでください。
横抱っこよりも赤ちゃんの顔が自分に接近しよく見えますので、愛おしさもグンと増します。
抱き癖を気にせず、たくさん抱っこしていいのです
小さなうちに子供をたくさん抱っこしてしまうと抱き癖がついてしまうと聞いたことはありませんか。昔からよく言われているようですが、抱き癖がついて困る理由は、子供が甘えん坊になってしまい、いつも「抱っこして」と自分で歩かなくなることを懸念するところから始まっているようです。
しかしよく考えてみてください。世の中に小学生になっても抱っこされている子供はいないのです。子供のタイプによっては、抱き癖に関わらず甘えん坊かもしれませんし、どんなにたくさん抱っこしてもあまり甘えるタイプでない子もいます。
両親の抱っこしたい気持ちがあるならば、抱き癖などは気にせずたくさん抱っこしてあげてください。子供は両親の愛情をいっぱい感じてさらに安心するでしょう。抱っこは子供の心をはぐくむとても大切なスキンシップなのです。
まとめ
赤ちゃんが心地よく感じる抱っこの仕方
赤ちゃんが一番落ち着くのはC型抱っこ
赤ちゃんは鼓動や血液音で安心します
腕だけで抱くのではなく胸全体を使って
首をしっかり支えて縦抱っこ
抱き癖を気にせず、たくさん抱っこしていいのです