「いま社会が抱える増加する中学生の不登校問題とは?(前編)」では、中学生の不登校生徒数や主な理由についてご説明いたしました。後編では、 中学生 による 不登校 の改善、または予防措置として配置されたスクールカウンセラーについてご説明いたします。
いま社会が抱える増加する中学生の不登校問題とは?(後編)
スクールカウンセラーの活動とは?
文部科学省ではスクールカウンセラーの定義としていじめの深刻化や不登校生徒の増加に伴い、生徒や保護者の抱える悩みを受け止め、学校におけるカウンセリング機能の充実を図るために配置する心の専門家としています。
公立の小学校、中学校、高校、中等教育学校及び特別支援学校でスクールカウンセラーが配置されている学校は平成7年度には154校だったものが平成17年には9,547校、平成26年度には23,800校に大幅に上昇しています。
スクールカウンセラーの選考は財団法人日本臨床心理士資格認定協会の認定に係る臨床心理士、精神科医、児童生徒の臨床心理に関して高度に専門的な知識及び経験を有し、学校教育法第1条に規定する大学の学長、副学長、学部長、教授、准教授、講師または助教の職にある者またはあった者という規定となっています。
主な職務としては生徒への相談・助言、教職員への助言・協議・相談、保護者や関係機関との連携・コミュニティワーク、学校危機対応における心のケアなどとされています。
既にあげているように思春期である中学生の不登校の原因は本人だけの問題ではなく、家族が大きくかかわっている場合が非常に多いです。一度亀裂が入った親子関係を当事者たちだけで改善することは非常に難しいものです。
そのためスクールカウンセラーは不登校生徒への面談だけでなく保護者との面談も行うことでお互いの意見を理解し調整することで親子間のコミュニケーションを改善させて不登校を緩和していくという大きな役割もあります。
何ごとにも閉鎖的な感情になりやすい不登校生徒にとってスクールカウンセラーは唯一の信頼すべき相談者であり味方となる重要な存在となるのです。
また生徒がスクールカウンセラーとの関わりを持つことで不登校だけでなく、生徒たちだけでは解決しにくい教員や学校全体における問題、そして何よりもいじめなど生徒間における問題を未然に防ぐことが可能になるのです。
まとめ
いま社会が抱える増加する中学生の不登校問題とは?(後編)
スクールカウンセラーの活動とは?