発達障害 の 子供 を家庭で養育するのは、乳幼児期から人一倍の苦労をともなうものです。しかし、そうした子供が幼稚園、保育園、学校といった集団社会に出る際に、子供も親もまた新たな困難に直面することになります。
そのような局面で、親として子供のためにどのようなサポートをしたらよいのでしょうか。
発達障害の子供のサポートについて
幼稚園と保育園
保育園に入園する年齢は0歳児、1歳児などさまざまですが、そのような年齢では発達障害の有無はわかりにくいものです。
実際、発達検査や医師の診断も困難な年齢ですし、保育園でも「気になる子」「ちょっと手間のかかる子」といった程度で、他の子と同様に保育を受けられる場合が多いかと思います。
一方、幼稚園に入園する際には3歳児、4歳児になっており、その時点では発達障害の特性はだいぶ顕著になってきています。教育機関である幼稚園では、入園してすぐに集団行動も求められます。
3歳児ではもう発達検査や診断を受けることも可能な年齢であり、子供の様子から発達障害が疑われる場合には、なるべく入園前に発達検査と診断を受けておいた方がよいでしょう。
診断がついていれば、入園前の面接や、園長先生に面談を申し込むなどして、事前にわが子の特性を伝えたり、園でサポートを受けられるかどうかなどの相談ができます。
実際、園での加配補助など特別なサポートについては、実際に子供が入園してからの判断になることも多いのですが、それでも入園前に話をしておくのとしないのとでは全く違います。
入園してから園側がとまどったり混乱しないために、あらかじめ話をする機会を作っておきましょう。
就学が親の悩みどころ
幼稚園や保育園において園側とコミュニケーションも取れ、適切なサポートを受けてうまく園生活を送れたとして、やってくるのが就学問題です。
発達障害の子供には、知的障害の有無や程度に応じて、地域の小学校の普通学級、特別支援学級、もしくは特別支援学校の選択肢があります。
迷うことなく判断できるケースもあれば、子供の特性が微妙なラインにある場合、就学ぎりぎりまで悩む親御さんも多いことでしょう。
発達障害の子供の就学については、入学の前年に受けた発達検査の数値などが参考にされ、自治体の就学委員会などで個別に進路が検討されます。しかし結果が出ても、最終的には親自身が進路を選べることが多くなっています。
主治医や園の担任の先生、療育教室の発達の先生、言語療法士・作業療法士の先生など、あらゆる方の意見を聞いたり、相談をもちかけてみましょう。
進路決定については、子供自身が判断できない年齢だけに親としては責任の重さも感じ、多くの悩みをともなう重大な仕事ですが、子供のことを最も知り抜いている親だからこその直感を信じて、最善の進路を見つけてあげましょう。
学校生活でも変わらぬサポートを
学校に上がってからも、一般の子よりも学校と密なコミュニケーションが必要になります。
入学前、もしくは入学直後から、担任の先生に特性記録シートを提出するなどした上で、面談の機会をもち、子供の特性についての理解、困った際の対処法など、早めに伝えるようにしましょう。
先生とのコミュニケーションがないまま学校生活が始まってしまうと、「わがままな子」「やる気のない子」「しつけのなってない子」とみなされ、先生に厳しく当たられてしまうこともあります。それは先生にとっても子供にとっても不幸なことです。
先生と子供の間に立ってお互いの橋渡し役、そして子供の「通訳者」になれるのは親だけです。
学校に無理難題を言うのではなく、「先生を助けるような気持ちで」、困った際の対処法などを一緒に考えるような心づもりでこまめにコミュニケーションをとることが理想です。
まとめ
発達障害の子供のサポートについて
幼稚園と保育園
就学が親の悩みどころ
学校生活でも変わらぬサポートを