早生まれ の子供は、幼稚園や小学校など学年でくくられる場所では、一般的に 不利 だとされています。
どのような点が不利なのか、それはいつまで続くのか、そして親はどのように対処したらよいのかなど、具体的な例をあげてご説明していきます。
「早生まれな子供は不利」は本当か?
低年齢時の開き
早生まれは1月1日から4月1日に生まれた子で、学年でくくられると生まれの早い子とは数カ月から1才近くの差が開いています。
幼少期は、数カ月でも目ざましい発達をするので、特に4月、5月生まれの子とは、体格や体力面において同学年でも大きな差があります。
体の大きさ以外にも、早生まれの子はおしゃべりが遅い、おむつ外れが遅いなど、保育園や幼稚園の同学年の中では、発達のゆっくりさが目立つでしょう。
その点では、入園、入学の時点で、早生まれの子は不利な点を抱えていると言えます。
小学校ではさらに、低学年のうちは学力面や運動面で、どうしても遅生まれの子には遅れをとってしまう場合があります。
体格、体力、学力面での差はいつまで?
体格、体力面では、特に保育園、幼稚園では顕著な差が見られ、小学校でも低学年頃までは体格、体力、学力面においてある程度、発達の差が見られますが、年齢が進むにつれ、小学校中学年頃には早生まれと遅生まれの差はほとんど目立たなくなっていきます。
その頃には、生まれの早い遅いよりも、生まれつきの小柄な子、細身な子、がっしりした子といった体格の差が目立ってくるようになります。
またスポーツにおいても、生まれた時期よりも持って生まれた素質、熱心に練習する努力家か否か、といった差の方が顕著にあらわれてくるようになります。
早生まれは「がんばり屋さん」
早生まれの子供は、小学校入学時から自分より体格の大きい子、体力の優る子、勉強のできる子などの中で、もまれて学校生活を送ることになります。
おのずと、みんなに追いつこうとがんばるようになることから、早生まれにはがんばり屋の子が多いと言われています。
幼稚園などでも、わからないなりに集団生活についていこうとすることで、遅生まれの子より早い月齢で、いろいろなことを吸収し、身につけることができます。
その点では、早生まれは決して不利な点ばかりではないと言えます。
早生まれの子の伸ばし方
早生まれの子は、幼稚園など同学年のクラスに身をおいた時から、自分より体格が大きく力が強く、ことばや運動もよくできる子供達に囲まれて生活することになります。
おのずと日々の園生活や、運動会、発表会といった行事の練習の際に、「みんなはできているのに、自分にはできない」という場面に出くわすことも多いでしょう。
そのような時、劣等感を味わっている子に、ぜひがんばっていることをほめる声かけをしてあげてください。劣等感をそのままにしないことが大切です。
「がんばっているところを見ているよ」「体が小さいのによくがんばっているね」と親は認めているよ、という声かけを日々してあげることで、自信がついていきます。
学校においても、「早生まれなのにがんばっている」「人一倍がんばり屋」といったほめ言葉が、早生まれの子を大きく伸ばしていきます。
もし子供が自信をなくしているような時には、同学年の子ばかりではなく、生まれ月の近い一学年の下の友達などと比べてあげる配慮もよいでしょう。
大事なことは、「早生まれでかわいそう」「ついていけないのでは」と親が気にしすぎたり、コンプレックスを強く持ちすぎないことです。親の不安は子供にも伝わります。
早生まれは不利なことばかりではなく、いいところもたくさんあるということを親御さんが一番に理解し、ぜひお子さんにも伝えてあげてください。
まとめ
「早生まれな子供は不利」は本当か?
低年齢時の開き
体格、体力、学力面での差はいつまで?
早生まれは「がんばり屋さん」
早生まれの子の伸ばし方