子どもが野菜を食べてくれない、 偏食 が多くて心配だという悩みを持つ保護者の方がいます。子どもは栄養素や食事のバランスなどを自覚することはできません。幼児のうちはそのたいせつさを伝えても実践には進まないものです。
しかし親子で活動できるいくつかの方法で自分から食べてくれるようになる方法があります。
親子のこんな活動で治していける 子どもの偏食
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子どもと偏食
子どもにごはんとおかずを出すとご飯にふりかけをかけて食べておしまいとか、好きなものだけよりわけて食べることがあります。それが繰り返しつづくようになると、食事のアンバランスな状態、つまり偏食といえます。
どうして偏食が起きるのでしょう。子どもは基本的に自分の気に入っていることをなるべくしようと行動するのがふつうです。
さらに小さなうちは、栄養のことや食事の大切さを教えてもなかなかそれを理解できず、実行しようという意思もそれほど起こりません。嫌いなものでも必要なんだからとがまんして食べる行動は、もっと年齢が進んでから身についてきます。
子どものうちは行動を変えようとする意志の調節ができない
子どもには偏食しているという自覚はとくに小さなうちはないはずです。したがってこれは食べたくないと思う気持ちはその食べ物のちょっとした受け入れにくいきっかけからはじまるものだといえます。
いったんそうなると、なかなかそれを自分から乗り越えようとはしません。食べたとしても自分のもつ意思と逆らった行動になりがちです。
こうして偏食を自分から食べられる状態へ
したがって、こうしたマイナスの要因を払しょくできる経験ができれば偏食をなくしていけるといえます。つまり自分から食べてみようとか、どんな味かなというように積極的に食べる意思を生む方法です。
具体的にはたとえば、庭で一緒に野菜苗(あるいは種子)を育ててみてはどうでしょうか。
ピーマンの苗などは園芸店やホームセンターでふつうに売られています。それらを庭先やベランダなどで野菜用のプランターに栽培土を入れます。子どもといっしょに世話をしてみます。
小学生ならば夏休み前から育て始めれば、夏休み中に実がなり、食べられるところまで育てられます。遊びの延長としての栽培のはずが夏休みの自由研究にもなります。
また育てた野菜を収穫して親子で台所に立ち、料理してみてはどうでしょうか。おそらく子どもにとってあそびの延長の感覚で楽しいはずです。夜には食べ物に関する絵本を読み聞かせるなどして食べ物への関心を引き出してみましょう。
自分から進んでやったことを通じて食べられる状態へ
そうして自分で世話をしたものは愛着がわくものです。朝、自分から起きだして野菜苗のようすを見に行くようなことをしはじめます。それまで毛ぎらいしてきた野菜でも自分で育てたとなるとちがいます。
そしてそれを今度はいっしょに保護者の方と料理してみるといいでしょう。いっしょにやる、いっしょに遊ぶ、あるいは自分で作るという楽しさがそこにある点がたいせつです。これならば自分でやろうとする意志がそこにはたらきます。
自分から食べようとする気にさせるきっかけをつくる
これは食べるという点でもほぼ同じで、ままごとの延長線上にあるものかもしれません。自分の想いが入った愛着のある対象ならば、自分が食べるという意志がはたらき、食べられることにつながります。
庭で畑仕事や土いじりをすること、料理を手伝うことでからだを動かすことや、料理を作るときのいい香りなども食欲をひきだしてくれます。
新鮮な野菜は収穫したばかりですとうまみや甘みが乗っています。その点でもおいしさを認識してもらえるでしょう。つまり偏食で食べられないでいる障壁を低くしていくことができます。
「食べなさい」というだけでは食べてくれないものでも、自分からすすんで行動したことがともなえば自分から食べられるかも、食べようという気持ちが湧いてきます。子どもの好奇心や探求心、知らないもの好きの気持ちがそうさせるのかもしれません。
そうした子どものもつ特性をうまくひきだして一緒に「楽しいこと」をやってみましょう。これらは子どもにとってたいせつな体験といえます。
それが食べ物への関心を生みますし、さらにほかも作ってみよう、食べてみようというより積極的な行動となってあらわれると考えられます。
まとめ
親子のこんな活動で治していける 子どもの偏食
子どもと偏食
子どものうちは行動を変えようとする意志の調節ができない
こうして偏食を自分から食べられる状態へ
自分から進んでやったことを通じて食べられる状態へ