「ひな祭りの由来と雛人形の意味とは?(前編)」では、ひな祭りの由来についてご紹介致しました。後編では、 ひな祭り の準備や片づけの時期、また雛人形の飾り方とその 由来 についてご紹介致します。
ひな祭りの由来と雛人形の意味とは?(後編)
ひな祭り準備と片付けはいつ頃すればよいのでしょう
ひな祭りをするうえで雛人形を飾り始める理想的な時期があります。雛人形を早く飾る家庭では立春(2月4日)頃から3月3日頃まで、遅く飾る家庭は24節気の一つである雨水の日(2月19日頃)から飾り始めるのが良いでしょう。
雨水の日の頃は雪が雨になり氷が水に変わる本格的な春の訪れを意味する時期と言う意味を持ちます。東北、北陸、北海道などの寒冷地や積雪の多い地方では旧暦3月3日(4月中旬頃)もしくは新暦4月3日までに雛人形を飾るところが多いです。
そして人形を片付けるのは遅くとも3月中旬で湿気が溜まらないように天気の良い乾燥した日が理想的です。
昔から雛人形は早く片付けないと今期を逃すと言う謂れがあります。これは雛人形の起源である人間を模した人がた(形代:かたしろ)に身のけがれを移し川に流していた事から、けがれを移した人形を長い期間身近に置くことは良くないという由来から来ていると言われています。
地方ごとの雛人形の飾り方と人形の顔つきの違いとは?
ひな祭りに飾る雛人形の内裏雛(だいりびな:お内裏様とお雛様)の飾り方は京雛(京都の雛人形)とそのほかの地域では異なります。
お内裏様(お殿様)は向かって左側にお雛様は向かって右側に飾るのが一般的です。日本は古来より右寄り左が格が高いとされていた事が由来となっています。
京都ではお内裏様とお雛様が一般的な配置とは逆でお内裏様は向かって右側にお雛様を向かって左側に飾ります。これは明治時代の大正天皇の即位の礼の際の王座の位置に基づいています。
西洋の流れを受けて国際儀礼で一般化されていた右が上位という考え方を取り入れて、即位日に洋装を召された大正天皇が皇后陛下の右側に立たれたという事が由来となり雛人形のお内裏様とお雛様の配置も変わったという事です。
雛人形の顔つきにも京雛(京都の雛人形)とそのほかの地域では多少違いがあります。一般的な雛人形は目が大きめで口元がかすかにほころぶふっくらした可愛らしい顔となっています。京雛は切れ長の目に鼻筋の通った高貴な顔と細面な京美人の顔立ちが好まれるそうです。
まとめ
ひな祭りの由来と雛人形の意味とは?(後編)
ひな祭り準備と片付けはいつ頃すればよいのでしょう
地方ごとの雛人形の飾り方と人形の顔つきの違いとは?