「子供の貧血原因と薬の服用について(前編)」では、なぜ子どもが貧血を起こすのかその原因についてご紹介しました。後編では、貧血の原因のひとつであるピロリ菌の感染を予防する方法や 貧血 の時に処方されるお 薬 についてご紹介します。
子供の貧血原因と薬の服用について(後編)
鉄欠乏貧血予防にはピロリ菌予防が重要?!
ピロリ菌の感染は経口ですが感染経路はまだはっきりしておりません。よくパパやママは子供の食事を自分のお箸で切って与える場合があります。現段階ではパパやママがピロリ菌保菌者であった場合でもその程度の行為では子供への感染は少ないとされています。
しかし中にはパパやママが噛み砕いたものを子供に食べさせたり口移しで子供に与える人がいます。これは子供にピロリ菌感染する可能性を高くしてしまう行為ですので避けるようにしましょう。パパやママにとっては愛情深い行為ですが子供への感染の原因となってしまう場合もありますので十分注意しましょう。
ピロリ菌感染は0歳から5歳の頃が最も可能性が高く除菌しない限り一生胃の中に生息し胃がんになるリスクを高める事となります。子供でもピロリ菌に感染した場合除菌治療が可能です。除菌効果のある薬と抗生物質の服用を続けて効き方によってその後の薬の服用が異なってきます。
この薬の服用により約95%以上の人たちは除菌に成功するといわれています。もし鉄欠乏性貧血が続く場合ピロリ菌感染が原因の可能性もありますので医師に相談の上子供でも検査をしてみることをお勧めします。
子供の貧血で処方される薬とは?
鉄欠乏性貧血は体内に蓄積されている鉄分フェリチンが不足した場合に起こる症状です。一度フェリチンが不足してしまうとまずその鉄分を蓄積させるための補給が必要となります。鉄分を多く含む食事を取ることが大切です。
しかしそれだけでは十分な鉄分が補給できないため薬で補強する必要があります。子供が貧血になった場合病院で処方される薬には顆粒タイプのフェロミアや1歳未満でも飲ませやすいシロップ剤のインクレミンシロップがあります。
一度飲み始めると体内に鉄分を蓄積する(=フェリチンを増やす)ために2,、3ヶ月から半年程度の長期服用を指示される事がほとんどです。服用中は便が黒っぽくなったり歯が茶褐色になるなどの体への変化が出る場合があります。
長期服用には副作用が心配になります。主な副作用は吐き気や腹痛、下痢や便秘、光線過敏症(日光などで皮膚がじんましんなどの異常反応を起こしてしまう疾患)などです。また発疹、じんましん、かゆみなどのアレルギー反応が出る人もいます。
副作用の症状は人それぞれで全く出ない人も多いです。薬服用後アレルギー反応を始めとした気になる症状がある場合はすぐに医師に相談しましょう。
鉄分補給には普段から漢方やサプリメントを飲むというやり方もあります。しかしお子さんの体質によって最適なものが異なってきますので医師や専門家にきちんと相談したうえで服用することをお勧めします。
まとめ
子供の貧血原因と薬の服用について(後編)
鉄欠乏貧血予防にはピロリ菌予防が重要?!
子供の貧血で処方される薬とは?