「頭痛の原因になる貧血とは。鉄欠乏性貧血と脳貧血(前編)」では、女性に多い鉄欠乏性貧血についてご紹介致しました。後編では、産後に注意すべき貧血や 貧血 により脳が酸欠となり起こる 頭痛 についてご紹介致します。
頭痛の原因になる貧血とは。鉄欠乏性貧血と脳貧血(後編)
貧血で脳が酸欠になると起こる頭痛やその他の症状
鉄欠乏性貧血や脳貧血により脳が酸素不足になると、脳の血管には負担がかかります。酸素が十分に運ばれないことで脳の神経が炎症を起こし、偏頭痛のようなズキズキと痛む事や、頭が重く感じるような痛みが出る事があります。
他にも脳や体が酸欠になる事でめまいやふらつき、息切れや動悸、胸の痛み、息苦しさ、肩こり、だるさ、疲れやすくなる、集中力の低下、イライラ、情緒不安定などの症状が現れる事もあります。
また鉄欠乏性貧血で爪がスプーンのように反り返る、肌荒れ、口内炎や口角炎、抜け毛などが現れる事や、脳貧血により失神して倒れてしまう事もあるため注意が必要です。
さらにこれらの貧血が原因で、感情が不安定になる事や、やる気の低下、嬉しいと思えない・喜べないなどのうつ病のような症状が現れる事もあります。
産後は特に注意。軽視できないママの体調不良。
出産後のママの体は出産の疲労だけでなく、子宮が元の大きさに戻るための収縮による痛みや、会陰切開の痛み、ホルモンバランスの変化、関節痛や腰痛など様々な症状が現れます。
また母乳はママの血液から作られているため、多くの鉄分が必要となります。しかし睡眠不足や疲労、ストレスなどから体調が悪くても赤ちゃんのお世話や家事などを頑張ってしまい、鉄分不足や自律神経のトラブルが起こることも少なくありません。
鉄分不足はママの免疫力低下や産後の回復の遅れ、母乳分泌量の低下だけでなく、母乳に含まれる鉄分も足りなくなり赤ちゃんにも影響が出てしまう場合もあります。
貧血は徐々に進行していくため、普段から貧血傾向にある場合は、身体が貧血に慣れてしまい悪化に気づくのが遅れてしまうケースもあります。
日々の忙しさから自分の事を後回しにしているうちに貧血が悪化してしまい、肉体的にも精神的にも育児や日常生活に支障がでてしまう場合があるため注意が必要です。
ママにも赤ちゃんにも健やかな生活を。
鉄欠乏性貧血や脳貧血の症状を改善するためには、鉄分を多く含んだ食品を食べる事だけでなく、健康的でバランスの良い食生活や睡眠不足の解消、疲労やストレスの軽減などが必要です。
赤ちゃんのお世話や家事などがあり、ママはバランスに注意しながらの食事を摂る事や、十分な睡眠・休養時間を取る事が難しいケースもありますが、赤ちゃんが健やかで元気に成長するためにはママの心身が健康である事も重要です。
子育てはとても体力や精神力を使います。一人で抱え込まず、ママも赤ちゃんも無理のないペースで生活を送る事ができるよう家族や友人、市区町村の育児相談など、周りの助けをもらう事も大切です。また、たかが貧血と軽視せず、症状が繰り返し現れる場合は医療機関に相談しましょう。
まとめ
頭痛の原因になる貧血とは。鉄欠乏性貧血と脳貧血(後編)
貧血で脳が酸欠になると起こる頭痛やその他の症状
産後は特に注意。軽視できないママの体調不良
ママにも赤ちゃんにも健やかな生活を。