出産後は育児や家事に忙しく睡眠不足やストレスなどから頭痛に悩まされる人も少なくありません。しかし頭痛には貧血が原因となっている場合があります。ママにも赤ちゃんにも悪影響がある、 貧血 による 頭痛 の原因や現れる症状をご紹介します。
頭痛の原因になる貧血とは。鉄欠乏性貧血と脳貧血(前編)
女性だからこそ多い鉄欠乏性貧血
鉄分不足から起こる貧血を「鉄欠乏性貧血」と言います。女性は男性よりも貧血になりやすく、成人女性の65%は何らかの貧血症状があると言われています。
その原因の一つは、男性ホルモン量の違いです。男性ホルモンは女性ホルモンと比較し血液を作る命令を多く出しているため、男性は貧血になりにくいのです。
もう一つは女性には月経や妊娠、出産、過度なダイエット、偏食などが多い傾向にあるため男性よりも鉄欠乏性貧血になりやすいといわれています。
特に妊娠中から出産後は胎児の成長や出産時の出血、授乳のために鉄分の必要量が増え、貧血が起こりやすい状態になります。普段は貧血とは縁がないい人でも妊娠中から産後にかけては貧血と指摘される人も少なくありません。
鉄分不足で貧血になってしまうのは、赤血球の中の「ヘモグロビン」という物質が関係しています。ヘモグロビンは身体中ヘ酸素を運ぶという役割を担っています。
ヘモグロビンを作り出すためには鉄分が必要となり、鉄分が不足するとヘモグロビンがうまく作り出せなくなってしまい、身体中が酸欠状態に陥り貧血が起こります。
自律神経トラブルが原因の脳貧血
脳貧血は起立性低血圧や起立性調整障害とも呼ばれます。脳貧血には鉄分やヘモグロビンは関係していません。そのため貧血を疑い病院などで血液検査を行っても原因が見つからず、原因不明といわれてしまうケースもあります。
脳貧血は血圧や血流を調整している自律神経のトラブルにより、起き上がりや立ち上がる時に血圧や血流の調整ができなくなってしまい起こると言われています。脳貧血では脳へ送られる血液量が減り、脳が酸欠になるためめまいや立ちくらみ、頭痛などの症状が現れます。
出産後のママは赤ちゃんに合わせた授乳やお世話、兄弟がいる場合は兄弟のお世話や家事などもあり、疲れやストレス、睡眠不足が重なることなどで自律神経が乱れる原因になります。
また産後のホルモンの変化も自律神経に影響しているため、産後に脳貧血を起こす人も少なくありません。
後編では、産後に注意すべき貧血についてご紹介致します。
まとめ
頭痛の原因になる貧血とは。鉄欠乏性貧血と脳貧血(前編)
女性だからこそ多い鉄欠乏性貧血
自律神経トラブルが原因の脳貧血