子どもが人見知りをするのは、他者を認知できている証拠であり、成長の過程であたりまえに起こることです。ですが、それがただの人見知りなのか、何かしらの障害があるのかは親としては心配になる部分です。
ここでは子どもの 人見知り で発達障害の 診断 ができるのかについてお話します。
人見知りで発達障害の診断はできるのか
子どもの人見知りとは
生まれてきて、両親や身内しか知る世界がなかった子どもが外の世界を知り、知らない人間を見ることで警戒心を抱くというのがのが子どもの人見知りの始まりです。
生後半年頃から始まる子どもが多く、自分にとって身近な人とそうではない人の区別が子どもの中でできはじめているということです。
だいたい2歳頃までには落ち着いてきますが、人見知りの期間や程度は子どもによりさまざまなので、おおむね生後半年から2歳ぐらいまでだとお考えください。
人見知りは成長の証し
人見知りをするというのは、自分の周辺を認知できているということです。親しい人とそうではない人の区別ができているからこそ、知らない人を見て怖いと感じ泣いたり隠れたりするのです。
ですから子どもが人見知りだからと言って心配することはありません。心と脳が順調に成長している証拠です。
人見知りをしている子どもに対して、無理に相手に近づけようとするのはやめてください。子どもが余計に怖がってしまい、人見知りがさらにひどくなる可能性があります。
子どもに対して、親は子どもの気持ちを尊重することと人見知りをしている相手は自分(親)にとって大事な人で、怖がることはないんだということを伝えることで子どもは安心し徐々に相手への警戒を解いていくことができるのです。
激しい人見知りは障害なのか
母親以外の人間が近づくだけで大泣きして怖がったり隠れてしまうと、親としては「この子大丈夫なの?」と心配になります。
しかし、激しい人見知りというだけなら障害である可能性はほぼないと考えてよいでしょう。というのも先ほどから述べているように人見知りは知らない人の区別がついているという成長の証しであり、それが激しいからといって障害があるとは言えません。
人見知りが激しい原因は、親とのコミュニケーション不足により子どもの不安感が強いことが一因といわれています。子どもを抱きしめたり絵本を読んであげたりといったスキンシップを多くとることで子どもを安心させてあげてください。
注意すべきは、人見知りをしない子ども
生後半年以上たち、周囲を見渡すことができるようになったにもかかわらず人見知りを全くしない子どもは要注意です。自分と他者の認識ができていないということなので、認知機能や社会性の面での発達が遅れている可能性があります。
ですが、「人見知りしない=発達障害」と言うわけではなく、人見知りをしないことに加えて他人への危機意識がなかったり、他人だけでなく親に対しても無関心である、ひとと目を合わせないなど、いくつかの要素が加わってくると発達障害の可能性も出てくるということです。
障害の有無に関係なく、全く人見知りをしない子どもももちろんいます。
人見知りしない子どもの生活環境
人見知りをしない子どもの多くは、大家族で大勢の人に囲まれて生活していたり、親が社交的で他者との接触が多いという環境で育っているようです。
親以外の人に囲まれた中で親を認識できるという環境にあるので、知らない人に対する警戒感も低くなるので人見知りをしないのです。自分の子どもがどういった環境で育っているかも人見知りの有無の要因の一つになります。
ただし、このような環境にいなくても人見知りをしない子どもももちろんいますので、環境よりもその子の個性という部分が大きいです。
障害は人見知りかどうかだけでは診断できない
これまで述べてきたように、人見知りの有無だけでは子どもに障害があるかの判断はできません。あくまで判断基準の一つです。人見知りをしないことに加えて、気になることがあれもこれもと出てくるようであれば、早めに医療機関に相談に行くことをおすすめします。
個性なのか、障害の可能性があるのか、もし障害があるのであれば早期にしかるべき対応をとれるよう、親として子供の成長をしっかり見守ってあげてください。
まとめ
人見知りで発達障害の診断はできるのか
子どもの人見知りとは
人見知りは成長の証し
激しい人見知りは障害なのか
注意すべきは、人見知りをしない子ども
人見知りしない子どもの生活環境
障害は人見知りかどうかだけでは診断できない