公立保育園に入れないかもしれない昨今。幸運にも希望の保育園に入園できてホッとするとともに毎月支払う 保育料 について気になり始めます。あらかじめ保育料を公開している市区町村が多数ですが、公立保育園の保育料は世帯所得や子の年齢で変わるのです。
公立保育園の保育料は世帯所得や子の年齢で変わる!
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保育料は世帯が支払う住民税額から算出されます
公立保育園の保育料を算出する根拠である住民税額は、一般企業にお勤めであれば企業から各市区町村へ毎年1月に届けられている給与支払報告書を元に、市区町村が算出します。
各市区町村が把握している住民税額が、市区町村管轄の公立保育園の保育料を決めるための数値に使われます。ここで大切なことは、保育料は世帯の住民税額の合算であるということです。保育園に入園したいということはおそらく共働き家庭であるはずです。
世帯主の住民税額だけでなく、世帯全体の、すなわち夫婦2人分の住民税合計額が保育料を決める金額となるわけです。これが国の定めた保育料算出基準ですが、各市区町村はこの基準を元に金額を設定していますので、各市区町村により保育料に差が出ます。
保育時間や兄弟有無により保育料が変わります
世帯の住民税合算額が保育料の基本料金を決定しますが、もし最長11時間という保育標準時間では足りず延長保育を希望したい場合は、さらに延長料金が上乗せされます。延長料金も一律ではなく、保育料に比例して上昇します。
一時的に延長保育を希望する場合など各市区町村によってオプションに差がありますので、自身の市区町村のウェブサイトなどで文書による情報確認を事前に行うことをおすすめします。
兄弟が同じ市区町村管轄の保育園に通園している場合、2人目以降は保育料が割安になる場合がありますが、これもまた市区町村によって金額や取り扱いに違いがあるので事前確認が必要です。
子供の年齢が上がるとともに保育料は下がります
一般的に保育園は0歳児保育から行なっている場合が多く、オムツが取れていないどころか一人で寝返りも打てない、歩けないし言葉も喋れないほどの小さな赤ちゃんも保育対象となります。
0歳児のクラスでは赤ちゃん3人に1名の保育士が必要と国で配置目安を定めており、1歳児と2歳児は子供6人に対し1名の保育士、3歳児以上は子供20人に対し1名の保育士という具合に、年齢が上がると保育士の必要数が減っていきます。
子供が小さいほど保育士の数が必要なので、3歳児までの保育料は比較的高く設定されており、4歳児以上になると少し安くなります。
同じ保育園で同じクラスであっても保育料は違う
保育園は同じ年齢のクラスは1クラスずつしかないのが基本です。同じ保育園のお友達は卒園するまで一緒ということになります。お友達と保育内容に違いはなくとも、保育料は上記理由により一人一人違います。
さらにお友達の家庭に稼働者の失業や扶養世帯数の増加などが生じた場合は、お友達の保育料はさらに安くなっています。
一方共働きでかなり年収が高い家庭であれば、保育料は割高になっています。年長になるに従い保育料の差は縮まりますが、各家庭で保育料が違うことを知り、保育料についての話題を公に話さない方がお互い楽しくおつきあいをする秘訣とも言えそうです。
母親のパート収入の大半が保育料に消えることも
子供が小さければ小さいほど負担が大きい保育料と、母親のパート収入を比較してみてください。パート収入があまり多くない場合は、パート収入の大半が保育料として消えていく事態に陥ることもあり得ます。
パート代が保育料に消えたとしても保育園に通わせた方が社会性を養えてよいと考えるか、パートに出ず小さな我が子を自分で育てる方が幸せを感じられてよいと考えるかは、各家庭の判断によりますので優劣をつけることはできません。
最近では延長保育を行う幼稚園も出現してきていますので、必ずしも1歳の時点で保育園に入っていないと後から働くことができないというわけではなくなってきています。何よりも夫婦が描く幸せのかたちに近づける方法を選択することが最良と思われます。
まとめ
公立保育園の保育料は世帯所得や子の年齢で変わる!
保育料は世帯が支払う住民税額から算出されます
保育時間や兄弟有無により保育料が変わります
子供の年齢が上がるとともに保育料は下がります
同じ保育園で同じクラスであっても保育料は違う
母親のパート収入の大半が保育料に消えることも