満5歳までの子どもの、身長と体重のバランスがとれているかどうかを知る計算方法に、「カウプ指数」というものがあります。聞きなれない言葉ですが、子育てをしていくうえで知っておいた方がいいものです。
今回は カウプ指数 について、詳しくご紹介します。
カウプ指数でわかる子どもの体形・肥満と痩せ
カウプ指数とは
子どもの体形は成長曲線を見てもわかりますが、「カウプ指数」というものでも算出できます。大人には「BMI値」といものがありますが、子どもは大人と成長度合いが違うため、カウプ指数を使用します。
カウプ指数とは、満3か月~満5歳までの乳児・幼児に使われ、肥満・痩せ気味を判断する指標になっています。
「カウプ指数=(体重g÷(身長cm×身長cm))×10」で算出出来ます。
身長100cm、体重15キロの4歳児を例に計算してみます。
(15,000÷(100×100))×10=15
となり、カウプ指数は15になります。4歳児では15は「普通」の判定になります。
カウプ指数の数値
カウプ指数の計算式で出た数値から、子どもの肥満・痩せ気味がわかります。カウプ指数は年齢ごとに判定が変わってきます。判定結果は下記のとおりです。
- 満3か月の乳児…14.5以下が痩せすぎ|16~18が普通|20以上が太りすぎ
- 満1歳…14.5以下が痩せすぎ|16~18が普通|20以上が太りすぎ
- 満1歳6か月…14以下が痩せすぎ|15~17が普通|19以上が太りすぎ
- 満2歳…13.5以下が痩せすぎ|15~16.5が普通|18.5以上が太りすぎ
- 満3歳…13.5以下が痩せすぎ|14.5~16.5が普通|18以上が太りすぎ
- 満4歳…13以下が痩せすぎ|14.5~16.5が普通|18以上が太りすぎ
- 満5歳…13以下が痩せすぎ|14.5~16.5が普通|18.5以上が太りすぎ
ネットを検索すると、数値を入れただけでカウプ指数を自動で算出してくれるサイトもあります。詳しく知りたいのであれば、利用してみましょう。
子どもの肥満
近年、子どもの肥満で悩んでいるママが多いです。当然、カウプ指数は「太りすぎ」の判定です。「子どもはたくさん食べてまるまるとしている方がいい」という声もありますが、子どものころに肥満だと、大人になって脳梗塞や心筋梗塞を発症するリスクが高まります。
子どもの肥満の原因の多くは、食生活の乱れです。
- 早寝早起きの習慣をつける
- バランスのとれた食事をとる
- おやつの時間を決める
- よく運動する
などの対策をとると改善が見込まれます。子どもは大人と違い、これからどんどん成長していきます。子どものダイエットは、体重を減らすことが目的ではありません。
成長に合わせて、身長と体重のバランスが取れるようにしていきます。これは、親がコントロールしてあげることが大切です。
子どもの痩せ
肥満同様に痩せている子どもも増えています。食が細い、食に興味がない、体質のほか、子どもの貧困が問題になっていることも原因です。成長と共に改善されることもありますが、心配なら医師の診察を受けてみるのもいいでしょう。
女児は、アイドルなどの影響で子どものころから痩せたいという願望が強い傾向があります。子どものころの過激なダイエットは、発育に影響を及ぼします。親が注意してみてあげることが大切です。
カウプ指数が全てではない
日本では、カウプ指数と成長曲線を総合的に見て子どもの健康を評価しています。カウプ指数は「子どもの現在の状況」を知るためのものです。あくまでもカウプ指数の数値は参考程度にしてください。
成長には個人差があります。数値にとらわれすぎず、心に余裕をもって子育てすることが大切です。
まとめ
カウプ指数でわかる子どもの体形・肥満と痩せ
カウプ指数とは
カウプ指数の数値
子どもの肥満
子どもの痩せ
カウプ指数が全てではない