2016年1月から「個人番号カード」の交付がはじまりました。1年が経過した今では、テレビ番組などで特集が組まれることもめっきり減りましたが「まだ仕組みがわかっていないのだけど」という方も多いのではないでしょうか。
今回は、いまさら人には聞けない 個人番号カード について見ていきましょう。
申請する前に知っておきたい個人番号カードのこと
「個人番号カード」って?
「個人番号カード(通称マイナンバーカード)」は、「住民基本台帳カード」に代わる身分証明書として、2013年に制定された法律(通称マイナンバー法)によって行政から希望者に交付されるものです。
カードはプラスチック製で、おもてに所持者の氏名・生年月日・性別・住所・証明写真を表示。裏面には12桁の個人番号の表示に加え、オンライン申請を行うときなどに使用するICチップが付いているのが特徴です。
したがって、おもて面は顔写真入りの身分証明書になります。さらに、行政機関で求められて裏面を提示した場合には、所持者の個人番号の証明に使うことができます。
多機能なのにセキュリティも万全?!
国の方針では、今後さらに多くの機能を搭載する予定の個人番号カードですが、今のところ主に、下記の5つの機能を備えています。
- 公的な身分証明書
- 個人番号を提示する際の証明書
- 行政手続きに関するオンライン申請
- コンビニなどでの各種証明書の取得
- 自治体によっては、印鑑証明書や図書貸出しカードなどとして利用可能
今でもここまで多機能な個人番号カードですが、そこで気になるのはそのセキュリティ面です。
カードの券面は顔写真入りのため、なりすましはほぼ不可能であるに加え、偽装や記録情報などの抜き出しが困難な設計になっているので、よほどのことがない限りは安心して良いのではないでしょうか。
万が一、紛失した際などに利用するコールセンターも24時間365日対応で、カード利用を一時停止してもらえます。
住民基本台帳カードの反省を活かし?!
ところで、なぜ住民基本台帳カードから一新する必要があったのでしょうか。個人番号の記載の有無以外にも、なにか大きな理由はあるのでしょうか。
住民基本台帳カードは、個人番号カードとちがって券面に表示する内容を2パターンから選ぶことが可能でした。さらに、それぞれの自治体での交付事務だったためか、市区町村によって違うデザインだったのです。
そのため提示されたカードを第三者が見ても、本物かどうかの判断がしづらく身分証明書として使うことが難しかったので、個人番号カードに一新されたのではないかと言われています。
とはいっても、やはり一番の原因は国民に広く浸透しなかったことではないでしょうか。というのもこの住民基本台帳カード、交付申請の際に手数料が必要だったのです。
その点、個人番号カードは交付を受ける際の手数料などは必要ありませんし、デザインに関しても全国共通です。無料で身分証明書を交付してもらえるとなれば、住民基本台帳カードと比べると交付希望者も多いのではないでしょうか。
交付開始から1年、今から申請する意味とは?
個人番号カードは、個人番号の証明もできる顔写真入りの身分証明書ということがわかりました。しかし、交付が始まってから1年が経過した今「でも、この1年で必要な場面はなかったけど」という方も多いでしょう。
そういった方の交付申請も促すためなのか、今後は下記の機能も搭載される見込みです。
- オンライン取引などでの利用
- 健康保険証としての機能
健康保険証としても使えるとなると、これまで必要としなかった方も少し気になることでしょう。ただ、この機能が搭載されるのは早くても2017年7月から。
その頃にはまたテレビの情報番組などでも話題になるでしょうし、そのタイミングで交付申請をするか改めて検討するのもいいかもしれません。
申請しない方も定期的な情報チェックを
ここまで「個人番号カード」について簡単にご紹介してきました。現時点で搭載している機能を見ただけでも、交付申請にメリットを感じる方もいれば、今後追加される見込みの機能を含めても、あまり必要性を感じない方もいらっしゃるでしょう。
ただ、カードの普及が進むほどこれから搭載が検討される機能も増えるといわれているので、今回は「まだいらないかな」と思った方も、今後も続けて定期的にチェックするようにしましょう。
まとめ
申請する前に知っておきたい個人番号カードのこと
「個人番号カード」って?
多機能なのにセキュリティも万全?!
住民基本台帳カードの反省を活かし?!
交付開始から1年、今から申請する意味とは?
申請しない方も定期的な情報チェックを