子供は夜中になんども寝返りを打ち布団を蹴飛ばしたり、ベッドから落ちてしまうなど寝相が悪く、一緒に寝ている保護者は夜中に起こされたり、風邪をひかないか心配です。しかし、子供の 寝相が悪い のはむしろ安心してください。寝相は必要な動きなのです。
子供の寝相が悪いのはむしろ安心してください
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子供は自分の寝相を認識していません
子供は夜寝るときと朝起きたときの寝ている場所が違うことがよくあります。180度頭と足が逆転していたり、一緒に寝ている兄弟でパンチやキックをしているかのように手や足がいろいろな方向を向いていたりします。
無意識になんども寝返りを打っているうちにベッドから落ちてしまうこともあります。ベッドから落ちてもまだ寝ている子供もいます。
子供に朝起きたときにどうして寝相が悪いのか聞いても、自分がどのように寝ているかを認識していないため、たくさん寝返りを打った記憶も、手足を投げ出した記憶もありません。
布団を何度もかけてあげてもすぐに足で蹴飛ばしますが、本人は無意識に蹴飛ばしているのです。
大脳が深い眠りに入っているため体の位置がわからない
人の睡眠は、眠り始めはレム睡眠という浅い眠りですが、1時間もするとノンレム睡眠という深い眠りにつきます。大人はこの周期が約90分ごとに訪れますが、子供の場合ノンレム睡眠の中でもさらに深い眠りに入っている時間が長いことがわかっています。
非常に深い眠りに入ってしまうと、少しくらい周りがうるさくても簡単には起きないほどぐっすり眠り込んでしまいます。
ぐっすり眠っていると脳の働きも休憩状態に入りますので、自分が布団のどの部分で寝ているか、頭が北向きなのか南向きなのか、体の位置関係が認識できない状態になります。
さらに睡眠時にずっと同じ姿勢で寝ていて疲れると、体の歪みを直すために寝返りを打ち、動くのです。体の疲れを取るためにも寝返りは必要な動作です。子供は深いノンレム睡眠中に寝返りをするため、体がどこにあるかを認識せず自由奔放な動きをするのです。
寝相が悪いのはぐっすり眠っている証拠です
寝相が悪いということは、ぐっすり眠っている証拠ですから、よいことであると安心してください。一緒に寝る家族にとっては夜中に蹴飛ばされ起こされたりと散々かもしれませんが、寝ている子を起こしたりしないで許してあげてください。
1点心配なのは、寝相が悪くて布団をすぐに蹴飛ばしてしまうことです。深い眠りとはいえ布団をかけずに寝ると体が冷えて風邪をひいてしまうかもしれません。
夜中に何度となく起きて蹴飛ばす布団をまたかけてあげるのは親としてはたいへん辛い寝不足になってしまいますので、子供を触ってみて冷たくなっていたら自分の布団に入れてあげてください。
または薄めのタオルケットをお腹にかけてあげるとよいです。寝返りを打ってもお腹のタオルケットは外れませんから安心です。
寝室の温度によって寝相がより悪くなります
夏の熱帯夜は寝苦しいです。子供は体の歪みを調整するだけでなく、体温調節のためにも寝返りをひんぱんに打ちます。深い眠りに入った脳や体は、休むために体温を下げようと無意識に発汗しますので、布団の中の温度が高くなりさらに暑さを感じ、寝返りをうちます。
深い眠りについていながらも寝返りを打つことで布団の中の温度や湿度を調整しているのです。汗をかきながらも不快で起きたりしない子供は、やはり深い眠りに入っているのです。暑い夏は特に寝室の温度や湿度は快適に保ってあげるとよいです。
寝相がよい子やうつ伏せに寝たがる子は注意が必要
寝相がよく、寝返りをあまり打たない子や、ちぢこまって寝る子、何度直してもすぐうつ伏せに寝たがる子は注意が必要です。
大人は寝返りを打たず同じ体勢のまま動かないで寝ることが多いですが、これは子供のように非常に深い眠りには到達していないことを指し示しています。体をしっかり休めるためには深い眠りが不可欠ですが、寝相がよい子は疲れが取れていない可能性があります。
またちぢこまって体を抱えこむように寝る子は、ストレスが溜まっている可能性が考えられます。普段の生活において、何か問題が発生していないか注意深く見守ってあげてください。
最後にうつ伏せ寝は心臓を圧迫します。すぐに危険な状態になるというわけではありませんが、寝ている姿勢としては首の筋肉などリラックスできていない部分がありますので、できるだけ仰向けで寝かせてあげてください。
まとめ
子供の寝相が悪いのはむしろ安心してください
子供は自分の寝相を認識していません
大脳が深い眠りに入っているため体の位置がわからない
寝相が悪いのはぐっすり眠っている証拠です
寝室の温度によって寝相がより悪くなります
寝相がよい子やうつ伏せに寝たがる子は注意が必要