「乳歯から永久歯への生え変わり時期と注意点とは?(前編)」では、乳歯の生える順番や永久歯の生える順番、また乳歯と永久歯の関係性についてご説明致しました。後編では、永久歯に生え変わる際の注意点やその後のケアについてご紹介致します。
今回は、 乳歯 から永久歯への 生え変わり 時期の注意点とケア方法についてご説明致します。
乳歯から永久歯への生え変わり時期と注意点とは?(後編)
永久歯に生え変わる際の注意とは?
乳歯が邪魔をして永久歯がずれた場所に生えてきている、乳歯が全く揺れていないにも関わらず永久歯が脇から生えてきているなどの状態がみられる場合は永久歯の歯並びにも影響する可能性が高いため歯医者で抜歯が必要になります。
乳歯から永久歯への生え変わりは体の成長と同様に個人差があります。しかし一般的な生え変わりの時期から1年から2年程度遅れても歯がぐらつくなど抜歯の様子がない場合は一度歯医者に相談する事をお勧めします。
6歳臼歯と呼ばれる第一大臼歯は他の歯の生え変わりと比べて特に注意が必要な歯です。第一大臼歯はそれまで一番奥にあった乳歯のさらに奥に新たに生えてくる歯です。
しかし手前の乳歯が邪魔になり第一大臼歯がきちんと生えきらない場合があります。その場合手前の乳歯が正規な時期よりも早く抜けてしまう危険性あります。
手前の乳歯は第一大臼歯が生えた以降も5年くらい使う歯です。手前の乳歯が早期に抜けてしまうとその下の永久歯が生えてくる隙間がなくなってしまい奥歯の噛み合わせがずれてしまいます。
状態によっては矯正治療が必要となります。第一大臼歯は他の歯と同じ高さに生えるまで1年から1年半くらいかかります。生えてくる過程で歯茎が盛り上がりその盛り上がりに噛み合わせの歯があたる事で出血や痛みが出る事があります。
腫れがひどい場合は抗生物質を塗ったり歯医者により歯茎を切開するなどの処置が必要となりますのであまり我慢させず歯医者に診てもらうことをお勧めします。
第一大臼歯は最も奥に生え始める歯で噛み合わせ部分の溝が非常に複雑で深いため歯磨きが上手くできず最も虫歯になりやすい歯と言われています。
生えたばかりの永久歯のケアとは?
生えたばかりの永久歯はエナメル質の石灰化が不十分で酸への抵抗力が弱いため2年から3年間くらいは非常に虫歯になりやすい時期と言われています。虫歯予防にはフッ素は非常に効力を発揮すると言われています。唾液の中に含まれるミネラルの沈着を促進して再石灰化を助けます。
歯の質を強化して酸から歯を溶けにくくして酸の生成を抑えます。生えたばかりの歯はエナメル質にフッ素が取り込みやすい状態のため永久歯の生え変わりの時期は特にフッ素を塗る事が虫歯の予防には非常に効果的と考えられています。
しかし一方で注意が必要な部分もあります。幼児期にフッ素を大量に飲み込んだ場合今後生える永久歯に影響を及ぼす可能性があります。大量摂取すると歯の表面が白くなって発育不全が起こるフッ素症を発症する恐れがあるのです。
これは過剰な摂取を継続的にした場合に発症する可能性があるという事です。市販されているフッ素入り歯磨き粉は幼児にも好まれるように甘く美味しく作られているためそのまま飲み込んでしまう子供も少なくありません。
歯磨き粉程度であればフッ素症になる可能性は非常に低いのであまり過敏になる必要はありません。しかし一人で満足に歯を磨くことができない年齢の時期は特に親の監視のもと適正量のフッ素入りの歯磨き粉を使用して歯磨き後はしっかりとうがいで吐き出させるようにしましょう。
まとめ
乳歯から永久歯への生え変わり時期と注意点とは?(後編)
永久歯に生え変わる際の注意とは?
生えたばかりの永久歯のケアとは?