昔は「 離乳食 の初めは 果汁 から」と言われていました。ですが、それは粉ミルクにビタミンが配合されていなかった時代の話です。現在は粉ミルクの栄養バランスがいいので、無理に果汁を与える必要はありません。
では、果汁を与えるタイミングはいつがいいのでしょうか。
離乳食を始めたら果汁もOK?果汁のメリット・デメリット
昔は生後3ヶ月から、今は生後8ヶ月から
2007年度までに発行されていた母子手帳には、生後3~4ヶ月の保護者の記録欄に「薄めた果汁やスープを飲ませていますか?」という記述がありました。ですが、2008年度以降に発行されている母子手帳にはそのような記述がありません。
これは昔、粉ミルクにビタミンが配合できなかった頃の名残で、赤ちゃんに不足しがちなビタミンを離乳食で補おうとしていた時代の話です。
現在は、粉ミルクにビタミンも配合され、母乳と同じような濃度で赤ちゃんに与えることができるので果汁を与えるのは生後8ヶ月以降でいい、とされています。
先輩ママや祖父母達と「いつから果汁を与えるか」で論議になることも多くあるようですが、時代とともに果汁に対する考え方も変わった、と理解しておきましょう。
早い段階で赤ちゃんに果汁を与えることのデメリット
粉ミルクにビタミンが配合されるようになった途端、果汁を与える時期が遅くてもいいと言われるのには、それなりの理由があります。生後間もない赤ちゃんにとって、果汁はどのようなデメリットがあるのでしょうか。
離乳食を始めると、赤ちゃんはいろいろな食材の味を一つずつ覚えていきます。果汁には果物が本来持っている「果糖」が含まれていますので、甘みがあり赤ちゃんが好みます。すると、果汁を大好きになってしまい他の食材の味を受け付けなくなるということが考えれます。
もちろん、初めは薄めて与えますがそれでもやはり果汁には魅力がたくさんあります。赤ちゃんにいろいろな味を覚えてもらいたいなら、果汁は少し待ってから与えるようにしましょう。
果汁の甘みの元である「果糖」は、虫歯の原因にもなります。かわいい乳歯が生えてくる段階から虫歯の原因になるものを与えるメリットはあまりありません。
さらに、早期から赤ちゃんに果汁を与えることが、アレルギーを発症する可能性が高くなることも分かっています。もしアレルギーの心配などがあるのであれば、検診を受ける際に保健師に相談をしたり、栄養教室や自治体で配布されているパンフレットなどを活用しましょう。
赤ちゃんに果汁を与えることのメリットは?
昔から言われてきたように、果汁にはビタミンが豊富に含まれています。赤ちゃんにいろいろな味を覚えてもらいたい、ビタミン不足が心配、という部分で離乳食開始後に少しずつ薄めた果汁を与えるようにするのは間違いではありません。
また、風邪をひいた時などに少し飲みづらい薬を処方されることがあります。そのような時に、薬を飲むために果物風味のゼリーなどを使うような場面では、果物の味を既に知っていた方がスムーズに飲んでくれることもあります。
上手に赤ちゃんに果汁を与える方法は?
初めての果汁を赤ちゃんに与えるなら、おすすめはすりおろしリンゴの果汁です。リンゴは消化にもいいので赤ちゃんのお腹にも負担をかけにくいですし、ママの栄養補給にもなります。
すりおろしたリンゴの果汁の上澄みを水で薄めてあげてみましょう。初めての時は、スプーンを濡らす程度の果汁を口に入れてあげるだけでOKです。
離乳食として果物を利用するなら、パン粥につぶしたバナナを混ぜたり、野菜のペーストにすりおろしリンゴを混ぜるなどしてみましょう。
柑橘系の果物は酸味が強いため、与える際には注意が必要です。また桃・キウイなどはアレルギー発症の可能性があるため、気をつけるようにしましょう。
まとめ
離乳食を始めたら果汁もOK?果汁のメリット・デメリット
昔は生後3ヶ月から、今は生後8ヶ月から
早い段階で赤ちゃんに果汁を与えることのデメリット
赤ちゃんに果汁を与えることのメリットは?
上手に赤ちゃんに果汁を与える方法は?