子供の鉄分が不足するとさまざまな症状があらわれ、日常生活に支障をきたすものにまで発展する可能性があります。健康で楽しい毎日が過ごせるよう、 鉄分不足 が引き起こす 症状 をいち早く発見できるよう知識を深めておくことが重要です。
子供の鉄分不足による症状は気づきにくい
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鉄分が不足することを鉄欠乏症貧血といいます
子供の貧血の原因のほとんどは、体内に摂取する鉄分が足りないために赤血球が必要量作れなくなってしまうことで起こる「鉄欠乏症貧血」です。赤血球を作るには鉄分が不可欠で、赤血球は酸素と鉄分を結合させて体の隅々まで酸素を運ぶ役割を担っています。
鉄分が足りないと赤血球が作れませんから、酸素が体の隅々まで行き届かなくなります。体内酸素が不足するとさまざまな症状があらわれることによって、体が危険な状態であることを示します。
成長期によって鉄分不足の原因も違います
鉄分不足の原因は、新生時期と幼児期、成長期と思春期によって違いがあります。
新生児期は妊娠中に母親からもらう鉄分が不足している場合、幼児期は食事の中に含まれる鉄分の量が少ない場合や牛乳を摂取しすぎて鉄分が奪われてしまう場合があります。
そして小学生に入る頃からおとずれる成長期では骨や体の急激な発達に摂取鉄分が追いつかない場合、思春期では生理による血液使用量が増える女子に見られる場合があります。
どの時期においても鉄分不足が原因かどうかは、採血検査をしなくてはわかりませんので、日頃から鉄分の多い食事を心がけておくことが最適な予防法といえます。
鉄分を摂取する際ほうれん草や小松菜などの野菜より、レバーや牛フィレなどの肉から鉄分を摂取した方がよいとされていますが、その理由は肉の鉄分の方が体に吸収されやすく、野菜の鉄分はあまり体に吸収されずに体内から流れ出て行ってしまうためです。
貧血の症状は倒れるだけではありません
貧血と聞いてまず連想するのはその場で倒れることだと思われますが、貧血の症状は倒れるだけではありません。もちろん倒れるということは貧血であることが一目瞭然ですので原因回避の対処が早く進みます。
しかし体内に酸素が不足することで起きる症状は、子供に落ち着きがなくなったとかイライラするようになったというような、感情の成長に起因するものと似た症状である場合があり、また顔色や手のひらが青白いというように持って生まれた性質と近い症状もあります。実はこれらは貧血の症状である可能性もあるのです。
貧血が長期化すると深刻な症状があらわれます
貧血の症状をいち早く気づくのは難しいといわれています。しかし貧血が進行し長期化してしまうと、脳に送るべき酸素が不足してしまい、集中力が低下しどんなに本人が頑張ろうと思っても勉強に力が入らなくなります。
また成長期においては、身長や体重の増加曲線が右上がりから平行に変わってくることが貧血の進行している症状となります。さらに何を食べても味がよくわらかなくなってしまうという味覚支障もあらわれてきます。
このような症状はある日突然訪れるのではなく、毎日徐々に進行しますので、いつも一緒に生活している家族では変化に気づいてあげることが難しいというのはこのためなのです。
症状発見は気になる発言を見逃さない事
子供に鉄分が不足しているとさまざまな症状があらわれますが、そのどれもが鉄分不足が原因とは気づきにくいものです。本人の性質や性格によってあらわれる現象と似ているものも多数あるため、医療機関への相談とも結びつきにくいです。
それでも気づいてあげるためには日頃から子供との会話を欠かさないように心がけ、子供の訴える体調に耳を傾けることが大切です。
また、子供の偏食を仕方のないものとしてしまわずに、鉄分を含む食材の味や食感を変えビタミンCと合わせた食事を食べさせるなど、日常から鉄分の摂取を積極的に行うことが重要です。
まとめ
子供の鉄分不足による症状は気づきにくい
鉄分が不足することを鉄欠乏症貧血といいます
成長期によって鉄分不足の原因も違います
貧血の症状は倒れるだけではありません
貧血が長期化すると深刻な症状があらわれます
症状発見は気になる発言を見逃さない事