「鉄欠乏性貧血を予防するための食事作り(前編)」では、なぜ子どもが鉄欠乏性貧血に陥りやすいのかご説明しました。後編では、鉄欠乏性貧血の場合にはどのような症状があらわれるのか、またどのような 食事 が 貧血 を改善させるのかご紹介します。
鉄欠乏性貧血を予防するための食事作り(後編)
どのような症状が出るのでしょうか?
特に離乳食という食事の形態で栄養不足になりがちな乳幼児期の鉄欠乏性貧血は、ぜんそくや皮膚トラブルだけでなく精神発達の遅延を引き起こし認識力の低下を招き脳に多大な影響を与えます。
そのため日常生活の中、少しでも貧血と疑われる症状が現れれば早めに対処する必要があります。貧血の症状は一般的にめまい・立ちくらみ・頭が重い・頭痛・耳鳴り・顔色が悪い・唇の色が悪い・動悸・息切れ・むくみ・疲れやすい・体がだるいなどが出ます。
中でも子供の鉄欠乏性貧血の場合、食欲不振・注意力低下・ゴロゴロしている時間が長い(だるい)・朝起きにくい・午後に居眠りをする・爪が割れやすい・髪が抜けやすい・身長が伸びない・目が乾くなどの症状が出やすいとされています。
貧血で倒れた際に脳挫傷などを起こさないようにするために、めまいや立ちくらみの症状が軽い段階で素早く対処することをお勧めします。
締め付けがきつい洋服を着ていた場合はボタンやファスナーを外して楽にさせ血流を良くします。血流が悪くなると体温が下がり寒さを感じやすいので十分に体を温める事が必要です。
鉄欠乏性貧血に良い食事とは?
成長が著しい子供時代はバランスの良い栄養分を含んだ食事をしっかりと摂るが重要となります。鉄欠乏性貧血予防のためにはヘモグロビンを作り出す鉄とタンパク質が多く含まれている食品を意識的に摂取する必要があります。
鉄分が多いとされる食品は大豆・大豆製品・レバー・牛もも肉・まぐろ赤身・いわし丸干し・ひじき・もずく・のり・あさり・牡蠣・ほうれんそう・小松菜・切り干し大根などがあります。
また中でもひじきや大豆製品のような非ヘム鉄と呼ばれる栄養素は、野菜や果物などビタミンCを含む食品と一緒に摂取する事で鉄の吸収をアップさせます。
ビタミンCは熱に弱く水にさらしたり茹でたりすることで栄養分が水に溶け出てしまうという弱点があります。そのため鉄やたんぱく質を多く含んだ食品と調理する場合は強火で短時間の調理がお勧めです。
貧血も様々な種類がありますが約7割は鉄分不足が原因で起こる鉄欠乏貧血とされています。子供の頃は体の基盤を作り出す大切な時期です。鉄分が少ないジャンクフードやインスタント食品は避けて、意識的に栄養のバランスを考えた食事作りをしてあげるよう心掛けましょう。
まとめ
鉄欠乏性貧血を予防するための食事作り(後編)
どのような症状が出るのでしょうか?
鉄欠乏性貧血に良い食事とは?