初めてママによくあるのが、育児中の腱鞘炎です。腱鞘炎というと、ピアニストや物書きの人などがかかるイメージがありますが、産後の 育児 に追われるお母さんがよく発症しやすいのが、手首や親指周りの 腱鞘炎 です。
休めない育児中、つらい腱鞘炎にどのように対処したらよいかご紹介します。
育児中のつらい腱鞘炎|おすすめの対処法について
育児中に腱鞘炎を発症しやすいのはなぜ?
育児中のお母さんがかかりやすい腱鞘炎は、特に一人目の子供の出産後、手首や親指周りのものが多くなっています。
初めての出産後のお母さんは、慣れない赤ちゃんの世話、特にひんぱんな抱っこなどで手首周りに負担がかかることが多く、特定の関節の使いすぎによって腱鞘炎を発症してしまうのです。
加えて、出産後はホルモンの急激な変化によっても腱鞘炎を発症しやすいと言われています。女性は筋肉が少なく、関節に負担がかかりやすいことから、もともと腱鞘炎にかかりやすいことも一つの要因となっています。
育児をしながら腱鞘炎を治すには
腱鞘炎を治すには、痛む場所を使わず安静にするのが一番ですが、毎日の育児、それも赤ちゃんの世話などは一日たりとも休めず、手を使わないわけにはいきません。ではどのようにして、つらい腱鞘炎に対処したらよいでしょうか。
まず第一に、痛む箇所になるべく負担がかからないようにすることです。
例えば右手首が痛むのであれば、右手で行っていた作業をできる範囲で左手で行うようにしてみたり、赤ちゃんを抱く時の向きを変えてみる、ふきんをしぼる手を入れ替えてみるなど、日常的にできる範囲で痛む箇所にかかる力を軽減するようにします。
その上で、痛む箇所に湿布を貼るのも効果的です。親指など日常的に水仕事などでよく使う箇所は、夜だけでも湿布を貼るようにしましょう。また、薬局などでも販売している手首用などのサポーターをつけて、痛む場所を保護するのも効果的です。
ただし、自己流でマッサージなどを行うのは危険です。炎症部分を刺激して悪化させてしまうことがあるので、痛む箇所を直接押したりもんだりすることは避けましょう。
また、育児に加えて家事の負担も主婦にとっては大きいものです。
腱鞘炎がつらい時期には、可能であれば家事育児を助けてもらう、具体的には母親などにヘルプを頼んだり、一時保育に子供を預ける、産後のヘルパーサービスを利用するなど、負担となる作業を軽減することも治療の助けになります。
痛みが長引く場合は整形外科へ
腱鞘炎の痛みは、最初のうちは力を入れると痛む、しびれを伴うといった程度ですが、重症になると親指が曲がったまま戻らなくなってしまう(ばね指)など、自力では治せなくなってしまう場合があります。
そこまで悪化する前に、痛みが長引く場合は早めに整形外科を受診しましょう。
整形外科では、痛む場所から炎症の起こっている箇所を特定し、日常生活でのアドバイスや、湿布、飲み薬などの処方をしてくれます。場合によっては、痛む箇所に電気を当てるリハビリ治療も行います。
悪化してしまった場合
上記の治療をしても症状が軽快しない場合、痛む箇所に直接ステロイド注射を打つ治療法があります。間隔を空けてステロイド注射を2,3回ほど打っても効果が出ない場合は、最終手段として炎症の起こっている腱鞘を切開する手術を行う方法もあります。
しかし、手首や手のひらなどには神経が密集しており、手術でしびれなどが残ってしまう可能性もゼロではありません。なるべく手術は慎重に検討し、可能な限り日常生活での工夫や、湿布、ステロイド注射などで治すよう努めましょう。
出産後などは、特に手首などを酷使している自覚がなくても、予想以上に赤ちゃんの世話や家事の増加で関節に負担がかかっており、ある日突然、親指が曲がったまま戻らなくなってしまったというケースもあります。
痛みが長引くようなら、あまり我慢せずに早めに整形外科を受診することをおすすめします。
まとめ
育児中のつらい腱鞘炎|おすすめの対処法について
育児中に腱鞘炎を発症しやすいのはなぜ?
育児をしながら腱鞘炎を治すには
痛みが長引く場合は整形外科へ
悪化してしまった場合