子供を育てたことのある人なら誰しも、育児ノイローゼは人ごとではないと思われるのではないでしょうか。それほど、育児とは孤独で大変なものです。さらに現代では育児ノイローゼにかかりやすい環境がそろっています。
育児ノイローゼ になってしまった時の 対処 法について、いくつかご紹介します。
もし育児ノイローゼになってしまったら-いくつかの対処法
ストレスが高じて育児ノイローゼに
子供がごく幼い育児期、それも出産してから子供が幼稚園や保育園に入るまでの間は、最も育児ノイローゼにかかりやすい時期です。
朝から晩まで家で子供と二人きり、買い物も用事での外出も、どこへでも子供を連れていかなければならず、息のつまるような感覚を覚えるお母さんも多いことでしょう。
そのような息苦しさはほとんどのお母さんが感じるものですが、そのつらさを一人で抱え込みストレスが高じると、子供といる時間がつらくなったり子供がかわいいと思えなくなってしまうことがあります。
さらにその状態が続くと抑うつ状態になり、家事が手につかなくなったり、無意識に涙が出てくる、子供に対しても怒鳴ったり手を上げたり、ネグレクト状態に陥る、といった深刻な事態となってしまいます。
ここまでくると完全に育児ノイローゼの状態なので、早急に心療内科などの受診が必要となります。
育児ノイローゼにかかりやすい性格・環境
育児ノイローゼにかかりやすいタイプは、真面目で几帳面、完璧主義のお母さんが多いようです。つらくても手を抜けない、周りに頼らず家事も育児も一人で完璧にこなそうとするタイプです。
さらに、結婚のために故郷や住んでいた場所から遠く離れた地で生活し始めた方は、周りに頼れる実母や愚痴をこぼせる友達もなく、一人で孤軍奮闘しがちです。
さらに夫が多忙で家事育児に協力できない、もしくは家事育児を女性の仕事とみなす非協力的なタイプですと、さらに負担がお母さん一人の肩にかかってしまいます。
そしてあまりの大変さに、夫に対して怒りがわくようになり、それを子供にぶつけてしまうケースもよくあります。
また、出産後はホルモンバランスが乱れがちで、自律神経も失調しやすい時期です。
産後で精神状態がピリピリしている上、授乳がうまくいかないことや赤ちゃんの夜泣きがストレスになったり、夜間のひんぱんな授乳や夜泣きで慢性的な睡眠不足に陥っている状態も、育児ノイローゼの引き金となります。
お母さんのメンタルケア
まずご紹介する一つ目の対処法は、お母さんが一人でストレスを抱え込んでいる状態を直接ケアする方法です。
初めは抵抗があるかもしれませんが、近くで評判のよさそうなメンタルクリニックや心療内科、精神科などを探してみましょう。
よいクリニックは、ていねいなカウンセリングから始めてくれます。ろくに話も聞いてくれずに、すぐ投薬治療を始めようとするクリニックは避けましょう。
単に育児ストレスのみならず、夫の家事育児に対する態度、意識の問題、夫婦関係にも問題がある場合は、夫と一緒にカウンセリングをしてくれるケースもあります。
また、お母さん一人の時間をもつこともとても有効です。朝から晩まで子供と一緒で、手足を縛られたような感覚に陥る時期は、休みの日に夫に一時間でも子供をみてもらい、美容院やショッピングやカフェに出かけるなど、一人で行動する時間をもつことが何よりの気晴らしになります。
夫に預けて、少しの時間でも子供をみる大変さを味わってもらうのも有意義なことです。
なお、子供と一対一の生活に息苦しさを感じている場合は、近くの児童館や子育て支援センターなどに、子供を連れて足を運んでみましょう。同じような悩みをもつお母さんに出会えたり、子供を遊ばせながら、ベテランのスタッフに話を聞いてもらえるところもあります。
自治体の保健師さんも、訪問などで相談にのってくれることが多いので、問い合わせてみましょう。
周りに頼って負担を軽減しよう
二つ目の対処法は、今抱えている家事育児の負担を人に頼ることで軽減し、お母さんに休息をとってもらう方法です。
夫につらさを打ち明け、家事育児についても協力してもらう、実母などに頼んで手伝いにきてもらう、産後ヘルパー制度を利用するといった方法があります。
また、子供を保育園の一時保育に預けるのも、お母さんの貴重なリフレッシュタイムになります。
今は自治体でも、さまざまな子育て支援が行われています。家族や身内に頼れない方でも、ぜひ自治体の窓口に相談してみてください。
まとめ
もし育児ノイローゼになってしまったら-いくつかの対処法
ストレスが高じて育児ノイローゼに
育児ノイローゼにかかりやすい性格・環境
お母さんのメンタルケア
周りに頼って負担を軽減しよう