「待機児童解消?子育て支援員への疑問と期待(前編)」では、どのような人が子育て支援員をつとめるのかご紹介いたしました。後編では、無資格でも働ける保育現場の現状を変えるという視点から 子育て 支援員 についてご紹介します。
待機児童解消?子育て支援員への疑問と期待(後編)
無資格でも働ける保育現場の現状を変える
無資格でも保育の現場で働けるのを知っていますか?保育補助という立場であれば特に資格もなく保育園や学童保育など保育施設で勤務できるのです。
しかしアレルギーを持っている子供や発達障害などがある子供、問題行動を起こす子供もいる場合がある集団保育は、対応も難しくトラブルも少なくないため十分な知識や経験が必須です。
いくら育児経験があると言っても今までの自分の家庭での育児経験と知識だけではカバーできない場面も多くあります。また次々と新しくなっていく保育の知識のないままでは安心して子供を預かる事は困難です。
子育て支援員は家庭で育児を行ってきた経験をもとに、保育の基礎と保育形態に合わせた専門分野の知識を得る事ができます。また就業後も研修があるため疑問や不安を解決しながら働く事ができるのです。
子育て支援員は基礎や専門の知識を身につけ保育の質を向上させるとともに、保育士へのステップアップをするための入門資格としても注目を浴びています。
預ける側から預かる側へ
今は子供を預ける側でも「地域の子供たちのために役立ちたい」「子育て経験を生かした仕事に就きたい」と思った際に、保育士資格を取得するのは時間も費用もかかり大変です。育児後に再就職をと思っても資格や経験がなければ、なかなか就職先が見つからない場合も多くあります。
しかし子育て支援員の研修であれば各自治体が20から25時間ほどの研修を無料で行っており、時間的・金銭的な負担が少なく受講しやすいものとなっています。そのため育児がひと段落した後の再就職のためにはとても役立つ資格となっています。
また家庭での子育てが立派なキャリアになるため、これまで保育関係での職務経験がなくても進みやすい道となります。
地域での子育てを充実させる
核家族化や都市化により近隣住人との関わりが希薄になり孤立した子育てを強いられてしまう場合や、育児に対する不安を抱えたままストレスが溜まりノイローゼになってしまうお母さんも少なくありません。
どの世代でも子供たちのことに興味や関心を持ち、子供が地域全体で見守られ育ってゆくことができる環境が必要とされているのです。
子育て支援員をきっかけに、地域での支援や子育て広場などの交流の場が広がれば、孤立した育児を防ぐとともに地域一帯で子供の成長を見守ることができる環境が整うと期待されています。
もっと安心して子育てができるような地域の強いネットワークをつくるため、子育て支援員が家庭と地域との架け橋になる役割も担っているのです。
まとめ
待機児童解消?子育て支援員への疑問と期待(後編)
無資格でも働ける保育現場の現状を変える
預ける側から預かる側へ
地域での子育てを充実させる