「離乳食で納豆を使うメリットと過剰摂取の問題(前編)」では、納豆に含まれる栄養素についてご紹介致しました。後編では、納豆が与える健康被害についてご紹介致します。
納豆 は子供の成長に欠かせない栄養素がバランスよく摂取できる食品ですので 離乳食 には適していますが、与え過ぎには注意しましょう。
離乳食で納豆を使うメリットと過剰摂取の問題(後編)
納豆が与える健康被害とは?
納豆にも含まれる大豆イソフラボンの高濃度なものを動物に投与した試験において生殖機能への影響が出たという話題が先行し乳幼児や子供への納豆を始めとする大豆摂取をためらう親たちもいるようです。
しかし実際には乳児用大豆調整乳に含まれる大豆イソフラボンの試験において乳児における摂取の安全性については判断に十分なデータがないために有害性があるかどうかや将来的にどのような健康影響が生じる可能性があるかなどは確認できなかったと食品安全委員会より発表されています。
そのため現時点では必要以上に過敏になって納豆を始めとした大豆製品を避けるよりも栄養価の高さの方が認められていて積極的に離乳食などにも使用して摂取する人が多い状態にあります。
海外産の大豆摂取は注意が必要?
アメリカなど海外から輸入された大豆は生育段階で日本では使用しない薬剤を使っている場合が多いと言われています。
例えば大豆の生育速度を速める土壌づくりのための薬や大豆の生育を邪魔しないための非常に強い除草剤などが使われています。日本では健康被害がないとしてそれらの大豆を使って国内で納豆を作り出して販売しています。
そればかりを長期的に摂取することに対しては懸念する声も出ています。親としても子供に与える事は出来る限り避けたいものです。そのためにも離乳食を始め子供に与える場合は日本産の大豆を使用した納豆を使うことをお勧めします。
一般的な大豆イソフラボンの摂取量とは?
納豆にも含まれる大豆イソフラボンは女性ホルモン(エストロゲン)と似た構造を持つためシミやそばかすを防ぎ若返りに良いと言われているため成人した女性は特に意識して摂取する人が多い栄養素です。
しかし過剰摂取すると閉経前の女性は月経周期が延長する可能性が高くなります。卵巣や精巣などの生殖器官への有害作用もあると言われています。そのため大豆イソフラボンは一日に40から50mgの摂取が理想で上限値は70から75mgとされています。
サプリメントなどで上乗せ摂取する場合は一日上限値が30mgとしています。農林水産省よりこれはあくまでも長期摂取した場合の平均値であり長期的に毎日上限値を超えてしまうということでなければ直ちに健康被害に結びつくわけではないとしています。
外国人と比べ日本人は日常の食生活の中でも味噌や豆腐、納豆、きなこなどから大豆イソフラボンを摂取しているため、それ以外に意識的に上乗せしてサプリメントなどで大豆イソフラボン摂取すると過剰摂取になってしまう可能性があります。
乳幼児を始めとした子供の適正な摂取量は特に提示はされていません。しかし大豆イソフラボンに関わらず体に良いとされている栄養素だからといって必要以上に偏った摂取は体に良い影響は与えません。
納豆は子供の成長に欠かせない栄養素がバランスよく摂取できる事は明らかです。離乳食を始めとした食事でも工夫して様々な栄養素をバランスよく取り込み摂取する事を心掛けましょう。
まとめ
離乳食で納豆を使うメリットと過剰摂取の問題(後編)
納豆が与える健康被害とは?
海外産の大豆摂取は注意が必要?
一般的な大豆イソフラボンの摂取量とは?